Japanese season
小満 紅花栄
2日遅れの七十二候です
小満(しょうまん)
小満とは、全ての生命のエネルギーが
満ち満ちていくころの時季です。
人も、草も、虫も、大地も、
日の光をうけてキラキラと輝きます。
二十四節気においては8番目の節季。
これが終われば一年の3分の1が…(笑)
本来であれば梅雨前の一年で1番爽やかな時。
新緑の色とともに風を感じて過ごしたいですね。
紅花栄(べにはな さかう)
べに花が咲き誇るころ、です。
紅花の花の色は黄色ですが
何故、それが「紅花」になるのでしょう?
花を摘んで、水にさらして乾燥させ、
それを幾度か繰り返すと紅色になるのだそうです。
ベニバナの花は、水に溶けやすい黄色の色素と、
水に溶けにくい紅色の色素が含まれていて
水にさらすことによって分離します。
凄い!と思うのが
ベニバナの色素は99%が水溶性の黄色で
赤の色素は1%しかないことです。
ですがたった1%しかないその紅の色素が、
黄色の色素を劇的に変えてしまうのです。
紅花摘みは手で行いますが
夜露を含んでトゲが柔らかい早朝に手で摘み取られます。
それでもかなりイタイのだとか。
国産の紅花染料は今や大変貴重なものです。
もし、ご興味がおありでしたら
日本古来の植物染をされている
「吉岡幸雄の色世界」
こちらもご覧下さい。
ドキュメンタリー映画「紫」は一見の価値ありです。
旬
車海老(くるまえび)
紫蘇(しそ)
車海老の天ぷらも捨てがたいですが
急に暑くなった京都では
紫蘇の香味野菜が既に欠かせません。
茗荷に紫蘇に生姜に…。
今は年中出回っていますが
本来の旬は初夏から盛夏
赤じそはもっと短くて真夏の間くらい。
紫蘇ジュースにしても美味しいですよね。
薬味として大活躍の紫蘇ですが
実は身体を温める働きがあります。
冷たいお素麺を頂いても冷えすぎないように
ストップをかけてくれている
影のお役立ち野菜です。
あ、しそ酒にしても美味です♡
一首
人しれず 思へば苦し 紅くれなゐの
末摘花すゑつむはなの 色にいでなむ
詠み人しらず 古今集 496
人知れずあの人を思っているのは、やはりとても苦しい。
いっそ色鮮やかな紅色の末摘花のように、
思いを表に出してしまおう。
想いを表にだす、ということは伝えることですよね。
苦しくて苦しくて
日常に支障をきたしてしまう程であれば
やはりその想いはどんなものであれ
表に出した方が、最終的にはよいのではないかと思います。
苦しさに文句ばかり言っているなら、ね。
あなたがあなたを導き
私が私を導けますように
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